

感情をどう表現するか――声の表現(2)
こんにちは。ビートワン代表の金沢寿一です。今回の記事では、声における感情表現についてお話しします。感情を伴った声で表現するには、どのようなことを意識すべきなのでしょうか。 喜怒哀楽によって五十音の発声は変わる 感情の種類を表す四字熟語に、「喜怒哀楽」というものがあります。五十音の発声にこれらを乗せることを考えてみましょう。このとき、「喜」のときと「哀」のときに全く同じ口型で「あ」と発声するでしょうか。そんなはずはありません。それでは表現にはなりませんね。 たとえば「喜」であれば口型を大きく発声し、「哀」であれば口型を小さく発声する、ということは、私たち誰もが日常生活の中で行っていることです(もちろん、「喜」にも大声で笑うような「喜」から噛み締めるような「喜」まで、様々なケースがあります)。しかし、文字を目の前にしていつも同じく五十音の練習をしていると、どのような感情表現においても同じ口型で発声してしまいがちです。本来、口型も動きの大きさも微妙に異なっているべきなのです。 ですから、繰り返し五十音を練習することはもちろん大切なことですが、それをワン